ここまで、バレンタインに向けた『チョコレート開発プロジェクト』を紹介してきました。バレンタインに恋人同士、夫婦でたのしんでもらいたいチョコレートビールの開発を目指しています。前回は尾道市向島のウシオチョコラトルさんを訪れて、副原料に使用するカカオ豆について話し合いをしました。その結果、ベストなカカオ豆を紹介して頂く事が出来ました。今回は、いよいよチョコレートビールの仕込みです。
彼氏が惚れ直すバレンタインプレゼント。チョコレートビール開発プロジェクト Vol.1
ウシオチョコラトルさん協力の元、副原料のカカオ選び。チョコレートビール開発プロジェクト Vol.2
ビールの発酵前にカカオパウダーを投入。
Vol.1の記事でも紹介しましたが、今回のチョコレートビールのベースとなるビアスタイルはミルクヴァイツェンです。この仕込みの途中、発酵前にカカオパウダーを大量に投入しました。発酵前にカカオパウダーを投入する事でカカオの味をビールに乗せる狙いです。そしてビールらしい苦味も出す為に、アメリカンホップのカスケードをしっかり使用しています。
今回の仕込みで最大のポイント、カカオの豆ではなくピール(皮)だけを取り除いて使用。
前回の記事で紹介しましたが、熟成中のカカオの漬込みに豆は使用しません。皮だけを漬け込む事で余分な油分が入らずに、気品のあるカカオの味だけをビールに移そうと考えました。写真はカカオ豆の脱穀機です。これを使ってカカオ豆の皮だけを取り除きました。
ビールの熟成中にローストしたカカオピールを投入。
カカオピールはあえてローストしました。ローストすることでカカオの香りを引き立てて、しっかりとビールに香りをもたらそうと考えました。
さらに隠し味も。甘味を際立たせる天然塩を使用。
仕込みの中で、隠し味として塩味を加える事で甘味を強調させようと考えました。仙酔ドラフトにも使用される天然塩「感謝の塩」は、100%海水のミネラルたっぷりの塩だから、ビールに旨味ももたらせてくれます。
こうして仕込みが完了しました。今迄に無いほど様々な要素を詰め込んだ今回のチョコレートビールは、これから熟成しながら年を越します。来年の解禁に向けて、テイスティングを重ねながら慎重に見守っていきます。