こんにちは。ブルワーの濱岡です。私がクラフトハートでビール醸造をさせて頂いてもうすぐ1年になります。振り返れば、ビール造りに対して人生で一番必死に取り組んだ1年だったと思います。ただ作業的にビールを造るのではなく、「誰に飲んで頂きたいのか、ビールでどう楽しんで頂きたいのか」を考えながらビールを造る事はとても奥が深く、その為の美味しいビール造りを真剣に考え、行動を続けてきました。周りの方の支えや協力も頂き、私自身はとても成長できた1年だったと思います。この姿勢を忘れずにこれからもビール造りに取り組んでいくつもりです。
初のビールコンテストへの出品。
そんな私が造るクラフトビールを今回初めてビールコンテストへ出品しました。名前は「ジャパン・グレートビア・アワーズ2019」。日本中のクラフトビールが集まるコンテストで、カテゴリーごとに完全ブラインドテイスティングで評価されるコンテストです。今回は、そのコンテストでの評価結果をお知らせしたいと思います。
【カステロ福山ロゼ フリースタイル・ライトエール部門 銀賞受賞】
このカステロ福山ロゼは昨年、製造工程の見直しをしています。その結果、銀賞という評価を頂きとてもありがたく思います。ですが金賞まであと一歩。次回こそは金賞評価を頂けるように、さらにブラッシュアップを重ねていきます。
【瀬戸内みかんエイル ベルジャンスタイル・フルーツビール部門 銅賞受賞】
広島らしく瀬戸内のみかんを使用したビールが、銅賞の評価を頂きました。瀬戸内の魅力をビールに詰めて、ビールが苦手な方にも楽しんでもらえる味を目指したのですが、今回は銅賞までの評価となりました。昨年夏に新発売したばかりの商品なので、次回、金賞がもらえるようにブラッシュアップをしていきます。
【新商品 仙酔ドラフトIPA アメリカンスタイル・インディア・ペールエール部門 銅賞受賞】
こちらは2019年初仕込みの限定ビールです。定番の仙酔ドラフトをベースに、濃い味付けの料理にも合うように苦味とボディを強くしました。今回の評価を元に、定番の仙酔ドラフトの品質向上にもつなげていきます。
今回のジャパン・グレートビア・アワーズ2019を通じて、受賞させていただきありがたいという思いと、金賞をとれない未熟さを痛感いたしました。次回は金賞評価を頂けるようにもっと勉強しないといけないと感じます。私はビール造りの基本とは、原材料を知ること、酵母とどのように向かい合うかを知ることだと考えています。何事も基本は大切です。基本が理解し体得できてこそ、驚くようなクオリティのビールが出来上がると確信しております。この基本の部分を今後特に勉強していこうと思います。
また、私の好きな孔子の「論語」の最初、学而の冒頭の中に、「学んで機会にやってみる」という言葉があります。意味は「学んだことは機会に実践してみなさい」とのことです。学んだことを理解のレベルで止めておいては、何の意味もないということです。学んだことは体得しなければ、知とは成り得ないということです。勉強して知識を増やして満足するのではなく、ビールの仕込みという形で実践をしてレベルアップを目指していきます。
そして、より品質の高いビールを造りお客様へ提供出来る事を目標に次の1年を頑張りたいと思います。まずはその為に、今日もしっかりビールを飲みます(^^)